ニュージーランドでは、高等学校卒業者の4割程度が高等教育機関へ進学します。一般的に高等教育機関への入学審査は『The National Certificate of Educational Achievement(NCEA)Level3』の評価により決定されます(一部の教育機関の特定学科ではLevel2の評価基準による進学も可能)。NCEAは2004年に『The New Zealand University Bursary』から改定された学力審査基準および資格審査基準です。
ニュージーランドの大学は全国に8大学あり、すべて国立大学として設置されています。
- オークランド大学(オークランド)
- オークランド工科大学(オークランド)
- ワイカト大学(ハミルトン)
- マッセー大学(パーマストンノース)
- ヴィクトリア大学ウェリントン(ウェリントン)
- カンタベリー大学(クライストチャーチ)
- リンカーン大学(リンカーン)
- オタゴ大学(ダニーデン)
大学
ニュージーランド大学では、学士課程、修士課程、博士課程による教育課程が構成されており、一般的に学士課程では3年~4年、修士課程では2年、博士課程では3年が修学期間になります。その他、Diploma(ディプロマ)、Certificate(サーティフィケート)と呼ばれる半年から2年程度の修学期間によるコースを含む短期間コースもあります。
ポリテクニック
主に実務資格の取得を目的とした高等教育機関ですが、大学組織との明確な境目はなく、学士号から博士号まで取得可能です (博士号取得のみ、一部のポリテクニックのみ)。主に実学に即した実践教育を行い、修学期間は半年~3年程度で、専攻領域により大学院課程へ進学する学生もいます。大学機関では講義や演習不可能な学科(看護学科、ジャズ専攻科など)をポリテクニックで教授しています。
学士課程には25歳以上の成人学生も多く在籍します。働きながら、または、育児をしながら高等教育を受ける学生をパートタイム学生と呼び、高等教育機関での勉学に専念する学生のことをフルタイム学生と呼びます。高等教育機関では託児所を併設しているため、学生や教職員が子どもを預けながら就学、就業できる体制が整えられています。また、飛び級制度が存在するため、特別な能力をもつ学生への特別な配慮が存在します。
一部の大学では通信教育課程を設置しており、経営管理修士課程(MBA)を含む大学院課程の学位を取得する学生もいます。
1980年代後半から、大学やポリテクニックでは留学生の受け入れに積極的な姿勢を見せ、現在では外国人留学生も多く在籍しています。しかし現状ではIELTSやTOEFLなどの英語試験の成績が優秀でも留年や中途退学する外国人留学生が増加傾向にあるため、入学審査に面接試験や口頭試験を実施する高等教育機関が増加傾向にあります。